映画『エリザベス』情報

1998年イギリス映画 124分 原題 Elizabeth 
監督 シェカール・カプール

ケイト・ブランシェット・・・エリザベス1世/イングランド王ヘンリー8世の娘だが、プロテスタントのため、姉のメアリー女王にロンドン塔に幽閉されていた。メアリーの死後、イングランド女王に即位
ジョセフ・ファインズ・・・ロバート・ダドリー/イングランド貴族。エリザベスの恋人でエリザベスの引き立てで昇進する
ジェフリー・ラッシュ・・・フランシス・ウォルシンガム/エリザベスの側近。プロテスタント。スパイ活動で反エリザベス派をあぶりだし処刑していく
クリストファー・エクルストン・・・ノーフォーク公/カトリックでメアリー派。エリザベスの命を狙う
リチャード・アッテンボロー・・・ウィリアム・セシル/エリザベスの寵臣。国務大臣

映画『エリザベス』ネタバレあり感想

①主演は信じて見る女優、ケイト・ブランシェット

私の中で信じて見る女優の一人、ケイトブランシェット様。現代を代表する大女優。
映画『ブルージャスミン』を観た時は、
「すさまじいな・・・(汗)」
と思いました。
「こんな凄い女優さんがいるわけだ、世界には」
と思いました。
そして映画『シンデレラ』で継母役のケイト様をみて、
「つまりすごい人は主役だろうがそうじゃなかろうがすごいのよ」
と改めて確信。

ケイト・ブランシェット様のアカデミー賞受賞/ノミネート作品を並べてみました。

  • 1998年 エリザべス(主演女優賞ノミネート)
  • 2004年 アビエイター(助演女優賞受賞)
  • 2006年 あるスキャンダルの覚え書き(助演女優賞ノミネート)
  • 2007年 エリザベス・ゴールデン・エイジ(主演女優賞ノミネート)
  • 2007年 アイム・ノット・ゼア(助演女優賞ノミネート)
  • 2013年 ブルージャスミン(主演女優賞受賞)
  • 2015年 キャロル(主演女優賞ノミネート)

改めて、「とんでもねーわッ(汗)(汗)(汗)!」なお方です。
そしてこの映画「エリザベス」は、そんなケイト様を一躍大スターにした作品です。

②エリザベス女王のお話

いうなればイギリス版大河ドラマです。
正直歴史を知っていれば大体内容はわかる、という作品。(もちろん脚色により事実との違いはありますが)
私は、割と歴史ものが好きなので楽しめました。
エリザベス一世を題材にした作品は多くあります。

過去エリザベス女王を演じた女優たち

  • サラ・ベルナール
  • ベティ・デイヴィス
  • ジーン・シモンズ
  • ジュディ・デンチ
  • マーゴット・ロビー
  • ヘレン・ミレン

他にも沢山いらっしゃると思いますが、錚々たるメンツ・・・。
重鎮が演じると相場が決まっているのか、大女優たちばかり。
オーストラリア出身のケイト様は、この時はまだトップスターではありませんでしたが、女王の風格はすでにおありでした。恐ろしいです。

③映画『エリザベス』のエリザベス一世

エリザベス女王は容姿に難あり、とされてる説もありますが、ケイト様演じるエリザベスは美しい。
肌が白く、赤毛が美しく、また細身で長身とスタイルもよく、衣装も美しい。
見惚れてしまいます。

そして、今まで私が見た、ケイト様出演作で一番若いケイト様ですが、舞台女優としてキャリアをスタートされたからか、やはり舞台女優感ありました。
いつ処刑されてもおかしくないので、目立たないよう目立たないよう暮らしている少女期から、臣下たちの前で演説するときの女王になっていく変化など、私は英語のことなどわかりませんが、明らかに発声から違う。
笑い方もどんどん高らかになっていき、生まれながらの女王ではなく、女王になっていく女性の姿を全身を使って表現されてるなあと思いました。

(これが初ケイト様だったらすごい女優さんだなあ、と単純に思ったと思うんですが、なんせ『ブルージャスミン』を見ちゃった後なので、ケイト様にとってはこのくらい序の口だろうと思ってしまう自分がいる・・・。やっぱり、どう考えても凄いことですよね)

いや、本当に、すごい女優さんです。このエリザべス役はオーディションで勝ち取った役なのだとか。こんな方がライバルにいたらやる気もなくしそう・・・。

約2時間の間に陰謀と裏切りのオンパレード。周りを固める役者さんも濃密な役者さんだらけ。(ジェフリー・ラッシュの曲者感(笑))。
シェイクスピア演劇を観た気分になりました。

シェイクスピアといえば、映画『恋に落ちたシェイクスピア』でシェイクスピアを演じていたジョセフ・ファインズ。『エリザベス』ではエリザベスの愛人、ロバート・ダドリーを演じられましたが、
「女にだらしがない男をやらせたら右に出るものいないな・・・(汗)」
と思いました。
(そしてなぜか許される男・・・(汗)(汗)(汗))

ダドリー卿、エリザベスに捨てられて「つらい~」と泣いてましたけど、ちゃっかり自分には奥さんはいるわ、侍女にまで手を出すわ、
「どうにもならん男だな(怒)!」
と思いました。あくまでも役、ですけどね!ジョセフ・ファインズのせいではない。
『エリザベス』も『恋に落ちたシェイクスピア』も、ともに1998年作品だそうだで。
同じ年に2つも大ヒット作品に出演して、両作品で女ったらしの役を演じるとは、面白いな~と思いました。