映画『タクシードライバー』情報

・原題 Taxi Driver  114分
・1976年 アメリカ映画
・監督 マーティン・スコセッシ
・脚本 ポール・シュレイダー
・出演者
    ロバート・デ・ニーロ・・・トラヴィス・ビックル /タクシー運転手
    シビル・シェパード ・・・ベッツィー/上院議員の選挙事務所
スタッフで働く才女
    ハーヴェイ・カイテル・・・スポーツ /ポン引き
    ジョディ・フォスター・・・アイリス/12歳の売春婦 

映画『タクシードライバー』ネタバレあり感想

①ロバートデニーロが若い

名作と言われる映画を見よう!と思って鑑賞。
ロバートデニーロが若い、そして細い!というのが第一印象でした。
私が洋画を見始めたころには、ロバートデニーロはすでに名優の
ベテラン俳優さんだったので、当たり前ですけど、
デニーロにも若い頃があったのね~としみじみ思いました。
1976年公開映画・・・。もうすぐ50年経つ(なんと半世紀!)と思うと
驚きですね。

②格差社会

貧富の差、というのを感じました。
特にそれを感じたのは、トラヴィス(デニーロ)が、一目ぼれしたベッツィー
(シビルシェパード)を映画に誘い、自分が行きつけのポルノ映画に
彼女を連れて行った時・・・。

「ウケ狙いでやってるんじゃないよね・・・?」

と突っ込みたくなりました。そして

「は!この人にとってこれが普通なんだ」

と思い

「あー、この感性の人とは私も絶対に付き合えないわー」

と、ついに声に出ちゃいました。それどころか

「もし自分がベッツィーだったらどうすればいいんだ!」

と、いらないことさえ想像してしまいました(汗)。

③関わりたくない男トラヴィス

トラヴィスはベッツィーに拒絶されて、逆切れして仕事場に
乗り込んで来たり、自分の人生の不満のはけ口に
政治家を襲撃しようとしたり・・・。
見ていて確信に変わりました。

「この人は、ダメだわー」

電車の中で気に食わないことがあると大声出す人とか、
ちょっと前でしたら騒音おばさんとか、いわゆる、かかわると
厄介な人、でした。

④個人的に笑っちゃったシーン

ベッツィーの仕事場から追い返されるときのトラヴィス。
とっさにカンフーみたいなポーズをとります(笑)
ギャグなのか、その当時カンフーが流行ってたのか謎でしたが
笑ってしまいました。
シリアスなシーンの中、一瞬ですが、ギャップというのか、
こういうところが絶妙で素晴らしいと思いました。

⑤皮肉なラスト

こんな人近くにいたら絶対嫌だ、という人の代表のような主人公が、
12歳のアイリス(ジョディフォスター)を
売春組織から少女を救ったヒーローみたいな形で終わるのは
皮肉だと思いました。
だって初デートでポルノ映画に連れていく人ですから、彼は(笑)。

英雄扱いされてるトラヴィスをみて、最後にベッツィーが
「逃した魚は大きかった」みたいな感じで出てきたのですが、それも笑えました。
そんなわけないんです。
「あなた!初デートでどこに連れていかれたの?!思い出して!!!」
と突っ込みたくなりました。
(ポルノ映画が悪いわけじゃないですが、彼女はそういう人ではない、と思うんです。)

⑥最終的感想

もっと悲劇的な作品だと勝手に思っていたので意外に皮肉な感じで、
よくよく考えると笑えるところもあって驚きました。
実際のところ、悲劇と喜劇は紙一重なのかもしれません。
シリアス、真剣であればあるほど、笑っちゃうところってあるよね、
と改めて発見させてくれる作品でした。

それにしても・・・。
『正義の名のもとに他者を攻撃するって、絶対正義じゃないよね』
と今の時代だからこそ、より強く思いました。
公開から50年近く経って、そういう人が増えてる気がするのが恐ろしい・・・。

投稿者

ヤスティ

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