映画『ニューシネマパラダイス』情報

1988年イタリア映画 124分(劇場公開版) 原題 Nuovo Cinema Paradiso
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ

サルヴァトーレ・カシオ・・・少年期サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(トト)/シチリア島の僻地の村で、母と妹と暮らす少年
マルコ・レオナルディ・・・青年期サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(トト)/映画を撮り始める。銀行家の娘(エレナ)と恋に落ちるが失恋。兵役に行く
ジャック・ペラン・・・中年期サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(トト)/有名な映画監督になる。ローマ在住。
フィリップ・ノワレ・・・アルフレード/シチリア島の僻地の村の映画館の映写技師
アニェーゼ・ナーノ・・・エレナ(若年期)/銀行家の娘。トトと恋に落ちる

映画『ニューシネマパラダイス』ネタバレあり感想

①アルフレード

 昔『イルポスティーノ』という映画をみて、頭が痛くなるくらい号泣したのですが、その時インテリのおじいさん(文学者?)の役をやっていたフィリップ・ノワレが、無学の村の映画技師、アルフレード役で出演されておりました。
対照的な役ですが、どちらも違和感ないのがすごいなあと思いました。(そんなこと言うのは、逆に名優に対して失礼なのか?(汗))
アルフレードのトトへの想い、血のつながりこそないものの、これまた
涙なしには語れないほどの深い愛情でした。
「自分が村という小さな世界で生きてきたから、トトには広い世界で色々な可能性を探してほしい」
って・・・(涙)。もう親心としか呼べないじゃないですか!
映画終盤はたたみかけるように、二人のシーンが勝手に頭の中によみがえってきて、泣ける、泣ける。号泣状態でした。

②少年トト

『ニューシネマパラダイス』の感想と言ったら・・・
少年トトが全てですよね?まさにトトの可愛さ異常説。
サルヴァトーレ・カシオさん。この方はこの作品のために生まれてきたのか?と言いたくなるぐらい。それぐらい少年トトの存在はこの映画を輝かせたと思いました。
「大人になどならんんでええ!ずっとその愛らしいトトのままでいてくれ~」
と思ったぐらい魅力的でした。
シネマパラダイスが火事になり、子供で小柄なトトが、大柄のおじさんアルフレードを助け出そうと奮闘するシーンは、
「トト!がんばれ、がんばれ!」
と手に汗握りながらみました。

③トト、女好きになる

映画監督として成功し、中年期になったトトは次から次へと女性を変える男になっています。
イタリア男だから、なんて、そんな一言じゃ納得できませんぜ。
あんなにかわいかったトトが・・・(涙)。
青年期にエレナというお嬢様と恋に落ちるんですが、トトは失恋してしまいます。
失恋してしまったエレナを忘れられないからなのか?
エレナのくだりは、正直、映画の分量的にあまり短くて、実はよくわからなかったですけど、(私が少年トトのかわいさに夢中になりすぎてた、という噂もありますが)
一目であそこまでエレナを好きになって、情熱的にアプローチして、急に引き離されて、
よほど心に大きな傷を負ってしまったのか。
でもそれを結構な年になっても引きずるって・・・。
そう考えると、心はピュアなままなのかもしれないですね、トト。

④映画愛にあふれている

とにかく映画愛にあふれた映画でした。
戦争とか貧困とか、いつの時代もいろいろあるけれど、どんな苦しい中でも、人は楽しみを見つけ出す。その象徴がシネマパラダイスという映画館なんだと思うのですが、これをみて、改めて、
「娯楽って不要、ではないよね!」
と思いました。

余談

青年期のトトが短くてあまりよくわからなかったと書きましたが、170分の(約3時間・・・)のディレクターズカット版があるそうです。
ここではエレナとの恋の顛末が丁寧に描かれているそうです。
この映画を愛してる方は、トトのすべてを見たいと思うと思うので、
観ることをお勧めしますが、それがなくても十分面白かったです。
人生ですべてを得ることは出来ないけど、自分を愛してくれていた人たちがいる、ということを実感できるって幸せなことですよね。
少年期が終わり、途中からは青年トトが画面に映ってるのに、少年トトの笑顔が頭から離れないという謎の現象が起きていた私。
少年トトに魅了された二時間でした。

投稿者

ヤスティ

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